学史
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたか、かならずしも しめしません。】日本科学史学会の学会誌『科学史研究』の J-Stage からの公開が段階的に進んでいます。 資料トップのページは (書誌情報を日本語で読みたいばあい) ここです。https://www.jstage…
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたか、かならずしも しめしません。】【人名は原則として敬称略とします。】寺田 寅彦 (1878-1935) は、科学と文学にまたがる随筆を書いた人として知られる。(わたしも、少年のころ親からすすめられて、岩波文庫5冊本…
2020年10月29日(木)の晩に、日本気象学会 気象学史研究連絡会 の主催による気象学史研究会「明治創設期の測候所と気象学: 期待と役割 -- 旧測候所保存資料から探る」が、オンラインで開催されます。1879 (明治12) 年につくられた広島測候所 (現在は気象庁の…
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】 - 1 - 気候システムの科学は、第二次世界大戦後に発達した。そこには、冷戦にともなう、とくにアメリカ合衆国(USA)の、政策的な科学技術推進政策に乗ったおかげで発達した面が、たし…
2019年5月17日(金)、東京の国立オリンピック記念青少年総合センター (もより駅は小田急の参宮橋)で、日本気象学会 気象学史研究連絡会 主催の第5回 気象学史研究会があります。この会合は、日本気象学会の2019年春季大会(5月15日~19日)の会場で開かれるもの…
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】わたしが、読書ブログ[yuku kawa]に書いてきた読書メモのうちで、このブログで設定した「学史」のカテゴリーに関連するもののリストを、暫定的に[このリンク先ページ]につくりました。…
【まだ書きかえるかもしれません。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】 - 1 - 現代の学術研究の成果を記録する媒体として、査読ずみの学術論文をのせる学術雑誌がいちばん重要だ。ここでいう学術論文は、(原則として著者たち自身の)オリジナル…
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】2018年5月16日(水)の晩に、つくば国際会議場(もより駅はTXつくば) で、日本気象学会 気象学史研究連絡会の主催による 第3回の気象学史研究会を開きます。これは、日本気象学会2018年春…
日本気象学会 気象学史研究連絡会の主催で、第2回の気象学史研究会を、札幌で開きます。気象学会の大会にあわせてその会場で開くものですが、研究会の出席だけならば大会参加登録は必要ありません。(ここから、日本気象学会秋季大会プログラム中にも含まれて…
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】 - 1 - [2017-05-23の記事]で予告したように、2017年5月27日、日本気象学会の大会に付随する会合として、「気象学史研究会」を開きました。主催者からの報告は、ひとまず、研究会のウ…
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】 - 1 - 日本気象学会の中に、「気象学史研究連絡会」が発足しました。ウェブサイトは、次のところにあります。https://sites.google.com/site/meteorolhistoryjp/趣旨説明は、気象学会…
【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】この記事の題目と同じ題目(ただし、かぎかっこなし)の文章(増田, 2016)を、2016年1月、日本科学史学会の雑誌『科学史研究』にのせていただいた。わたしはその学会の会員ではないのだが…
このブログには、科学の歴史に関する話題をときどき書いている。地球科学、そのうちでも気象学のdisciplineの中にいた立場から、その学問がどのように発達してきたかについて書くことが多い。「学説史」と呼べそうなものもあるが、学問の道具や人の組織・制…
山本義一 (1909-1980) (大先生であるがここでは歴史上の人物扱いという意味で敬称略)は、1946年から1973年まで東北大学教授をつとめた気象学者で、大気乱流と大気放射の両方にわたって世界の気象学に貢献した。その業績の概略は田中(1980)に紹介されている。…
Porter (1995/2013)の『数値と客観性』(原題 Trust in Numbers)の読書会に参加した。そこでわたしが発言したことについてのメモをここに出しておきたい。(読書会全体の論点の紹介ではない。この本と直接関係ない論点もある。)(読書会は2か所を通信でつないで…
【別のブログに、[2011-09-08の記事]、そのあちこちの部分の補足を[2011-10-07の記事]として発表した内容ですが、補足を本文に埋めこみ、少しだけ修正したものです。】【ブログの「カテゴリー」をあまり多くしたくないので「フィクション」に含めましたが、…
このごろ、「環境決定論」あるいは「気候決定論」のような話題に接することがいくつかあった。どうやら、関連があることはあるが別々の問題がまざっているようだ。まだ整理の途中なのだが、いつ完了に至るかわからないので、ひとまず書き出してみることにす…
科学者が当時としてはまじめに考えた結果が、あとの時代の科学の視点から見ると大きなまちがいだった、という話の例として、Kelvin (William Thomson, 1824 -- 1907; Lord Kelvinになったのは1892年だが便宜上一貫してこの名まえで呼ぶことにする)による地球…
【わたしは自然科学者であり、自然科学のうち自分の専門に近い分野の仕事について専門外の人に説明する役まわりになることが多い。そのなかでは専門知識が発達してきた過程を歴史的に説明することもある。そういうとき、科学史の立場から見てもまちがいのな…
[2012-10-06の記事「病的科学(2)」]で話題にしている「ミトゲン線」の件について、「T」となのるかたからMetcalf and Quickenden (1967)という文献の情報をいただいたので、その文献に目をとおしてみた。これはNatureの「Letter」だが、当時のこの雑誌のこの…
[別記事]で述べた科学基礎論学会のワークショップ「シミュレーション科学の哲学的基礎」の(たぶんワークショップの本筋ではない)ひとつの話題について考えたことを書く。田名部 元成(たなぶ もとなり)さんの講演「シミュレーションのシステム哲学的基礎」の…
わたしは、ワート(Weart)著『温暖化の〈発見〉とは何か』という科学史の本(原書2003年、日本語版2005年)の共訳者である。翻訳の作業の大部分は翻訳業の熊井ひろ美さんによるもので、わたしは専門的内容のチェックを担当した(したがって「訳者」と紹介される…
わたしは現代の科学(理科系に限らないので「学術」というべきかもしれないがここでは便宜上「科学」とする)のありかたについての検討がもっと必要だと思う。いわば「科学の科学」が必要なのだ。ただし、科学のありかたのひとつの重大な問題は専門分化の行き…
(人の名まえに敬称をつけるかどうかはいつも迷うが、今回はとくに意味もなく不ぞろいになることをおことわりしておく。)【[補足 (2017-10-08)] ネット上(Twitterほか)のいろいろなかたのご指摘によって知った情報を追加した。】【[補足 (2018-09-05)] 日本海…
[6月24日の記事]の続き。== Langmuirのいう病的科学 ==Wikipedia日本語版「病的科学」(2012-10-06現在)より 病的科学(びょうてきかがく, pathological science)とは、観察者や実験者の主観やミスによって誤って見出される現象や効果を指す用語である。アーヴ…
113番元素が話題になっている。この件は別に書きたいと思うが、これがニッポニウムと呼ばれることはないだろう。ニッポニウムということばは科学の歴史、しかも思い出す価値のある歴史の一部となっているからだ。小川正孝(1865-1930)は1908年に43番元素を発…
広島・長崎の原子爆弾による、いわゆる「黒い雨」について、テレビのドキュメンタリーを見た。NHKの「黒い雨 --活(い)かされなかった被爆者調査--」だ。2012年8月6日に放送されたのだが、わたしは8月14日午前0時50分(感覚的には13日の深夜)からの再放送を見…
「病的科学」は「疑似科学」と関係があるが別の概念だ。その意味は必ずしも統一されていないと思うが、わたしは次のように考える。(科学の対象になりうると思われるが)科学による答えが出ていない問題について、いろいろな仮説をたててその検証を試みる(Popp…
最近「熱輻射実験と量子概念の誕生」という本を出した小長谷大介さんの同じ題目の講演を聞いた。日本科学史学会http://historyofscience.jp/ の「科学史学校」という、科学史に関心のある一般の人向けの企画だそうだ。わたしは科学史家の著書の訳者ではある…
2006年初めに槌田敦氏の「CO2による温暖化は起こらない」という趣旨の講演 (槌田 2006の本とほぼ同じ内容)を聞いた。同じ年のなかばにはLovelock (2006)の「温暖化は生態系の破滅をもたらす」と主張する本を読んだ。とても悲しかった。([ある本の読書ノート]…