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2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

気候の科学の説明責任 -- Jasanoff氏の評論をめぐって

日本学術会議主催のIPCCのシンポジウムで米本昌平さんが指摘していたように(5月2日の記事参照)、気候研究に対する社会科学的検討が必要と思う。わたしは研究対象となる立場なので自分から議論をするのはむずかしいが、重要と思われる議論を見つけたときに紹…

「成長の限界」問題の一環としての地球温暖化

産業革命以来の人類は、化石燃料を利用できることを前提に、エネルギーと物質の流れを拡大しながら文明を発達させてきた。しかし、それには限界があることは明らかだ。太陽から来て宇宙空間に出ていくエネルギーの流れは人間にとって事実上無限ではあるけれ…

研究基盤整備についての意見 -- 地球環境情報知識共有基盤について

きょう5月14日にはもうひとつ、国の意見募集の締め切りがあった。文部科学省の「最先端研究基盤事業における選定の観点について(案)」についての、研究者の意見の募集だった。きょうになって知らされて、あわてて文章を書いた。主張はこのブログに今年初め…

情報公開制度に関する意見 -- CRU電子メール暴露事件を背景として考えたこと

内閣府の行政刷新会議の国民の声を聞くサイト「ハトミミ」で、常設の意見募集のほかに、期限を切った意見募集がある。きょう5月14日締め切りのテーマが「情報公開制度の改正の方向性について」だった。昨年11月のイギリスのイーストアングリア大学の電子メー…

IAC (InterAcademy Council)によるIPCCのレビュー (人選)

3月11日の記事で紹介した、InterAcademy CouncilによるIPCCに関するレビューの委員が決まったそうだ。http://reviewipcc.interacademycouncil.net というウェブサイトができている。"Statement of Task"のページに、期限の説明がある。記述が一貫していない…

IPCCに関する日本学術会議主催のシンポジウム(出席後の覚え書き)

4月15日の記事で紹介した、IPCCに関する日本学術会議主催のシンポジウムに、聴衆のひとりとして参加した。このシンポジウムの結果、参加者が何かの結論に合意した、ということは言えない。合意を得ることをねらった進行ではなかった。「IPCC第4次報告書(AR4)…