macroscope

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2013-01-01から1年間の記事一覧

「地球環境問題と持続可能な社会」のコメントを受けるためのページ

2013年6月11日、早稲田大学の授業「地球環境問題と持続可能な社会」の中でわたしが担当する講演(わたしのウェブページはhttp://macroscope.world.coocan.jp/ja/edu/clim_issue/sophia/index.html )に対して受講生からのコメントを受けるために用意したページ…

日本地球惑星科学連合2013 U-06 地球科学者の社会的責任

2013年5月19日から24日まで、日本地球惑星科学連合の大会が、幕張で開かれた。その最後の24日に、「地球科学者の社会的責任」というセッションがあった。そのプログラムはhttp://www2.jpgu.org/meeting/2013/session/U-06.htmlのページにあり、そこには各講…

地球温暖化に関する議論

2013年3月10日の記事「ニセ科学」と仮称される問題群の論点整理の試み」に関する議論のうち、地球温暖化問題に関するものは、次に温暖化に関する記事を書くまで、ひとまずここで続けましょう。

「『ニセ科学』と仮称される問題群の論点整理の試み」に関する議論

2013年3月10日の記事「ニセ科学」と仮称される問題群の論点整理の試み」に関する議論のうち、地球温暖化問題に関するもの以外のものはここで続けましょう。

縄文海進

【これまで、古気候の話題を便宜上「気象むらの方言」のカテゴリーで扱ってきた。[2012-04-24の記事「氷河時代、氷期、小氷期」][2013-04-22の記事「最終氷期、『ウルム氷期』(?)」] 今回の話題もそれと関係あるのだが、古気候よりも広い古環境の話題なのと…

凝結

気体から液体への相変化は、一般的物理・化学の用語では「凝縮」である。しかし気象学用語では「凝結」という。どちらも英語のcondensationに対応する。気体に対して、液体と固体をまとめて、英語でcondensed matterといい、日本語の物理学用語でも「凝縮体…

最終氷期、(勧めたくない用語)「ウルム氷期」

[2012-04-24の記事「氷河時代、氷期、小氷期」]に続く話題。そのときと同様に、「気象」の用語ではなく、「古気候」の用語だが、便宜上「気象むらの方言」のカテゴリーに含めておく。「ウルム氷期」は「ヴュルム(Würm)氷期」 日本語で1950-70年代に書かれた…

公的機関の研究事業の事情

【この記事はまだよく整理されていません。しばらく書きかえを続けます。】労働契約法2012年改定の問題に関する3月28日の記事についてTwitterで発言したらいくつか反応があった。多くは賛同だったと思う。ただし、強い批判として「国の事業だけ特別扱いを要…

労働契約法問題、国の予算による研究事業での雇用の持続性を高めるために

2007年に成立した労働契約法が2012年に改定された。その主要な改定点は(厳密ではないが大まかに言えば)、期限つき雇用で同じ法人に5年を越える期間雇われている労働者に、無期限雇用への転換を求める権利が生じることだ。この改定の趣旨は、雇用の持続性を高…

インフラとinfra

「インフラ」あるいは「社会インフラ」という表現を見聞きすることが多くなった。これのもとは英語のinfrastructureあるいはそれと同じ起源の西洋語にちがいない。ラテン語の前置詞に由来する英語の接頭語を名詞として使うのは、わたしにはどうにも気持ちが…

「知的財産推進計画2013」および「知的財産政策ビジョン」の策定に向けた意見

2013年3月22日しめきりで、国の「知的財産推進計画2013」および「知的財産政策ビジョン」の策定に向けた意見募集があったので、次のような意見を書き送りました。(読書ノートへのリンクはこのブログ記事で追加したものです。) なお、意見募集のページは消さ…

Cool Japan = 日本を冷やせ(?)

ある人が「『Cool Japan』よりも別の『XXXX Japan』のほうがいいのではないか」というような議論をしていた。(そこで話題になっていたXXXXには、ここでは話を広げないことにする。) そのときわたしは一瞬、「Cool Japan」を「日本を冷(ひ)やせ」だと思った。…

「ニセ科学」と仮称される問題群の論点整理の試み

「ニセ科学」と呼ばれることがある問題は確かにあると思う。ただしわたしはこの用語には必ずしも納得していない。「ニセ科学」は、「(おもに、科学に深くかかわったことのない人から見て)科学(的)に見えるが、実は科学(的)でないもの」をさすと言える。それ…

複数の専門の用語体系を使える人をふやすために

専門家はそれぞれの専門に分かれて仕事をする。専門は思考様式を共有する集団で[Fleck (1934/1979)の読書メモ]、言語(方言)集団のようなものだ[Kuhn (2000)の読書ノート]。専門内では用語体系を共有することによって論理的相互批判を含む認識の共有ができる…

かおずし

まだ国鉄だったか、JRになってからだったか忘れたが、東海道新幹線に乗っていたとき、車内から、駅のプラットホームの売店で売られている商品パッケージのおもてに「かおずし」という文字が見えた。弁当を売っていそうなところだったので、すし(鮨)の一種だ…

流量

気象に関する情報処理の専門家のブログ記事の表題に、「流量調査」ということばが、「気象」「防災」といっしょに示されていた。てっきり、この「流量」は川の水の流量(その慣用表現については[2012-04-27の記事]参照)のことだと思った。気象災害のうちでも…

機会工学

「機会学会」という文字列を見かけたが、「機械学会」の誤変換だった。日本機械学会は実在するが、「機会学会」は実在しないらしい。しかし、いまどき、そういう学会があってもおかしくない。困ったことが起こる可能性に関する「リスク」の研究がさかんだけ…

科学ネゴシエーション

科学には、社会が科学に期待するとおりのことはできないが、それに関連する何かをすることはできる。社会の期待と科学にできることをつきあわせて、問いが答えられるものであり、答えが役にたつものである組み合わせを得る共同作業をするべき。

dnの反対向き

Twitterでどなたかの経験談を目にしたが、わたしにも経験がある。アルファベットの小文字の今のような活字体ができて以来、いろいろな人が経験したにちがいない。わたしの場合は(こまごました経験の記憶にしては珍しく)いつのことか特定できる。1982年だ。修…

ノートパソコンをよくこわす人が思うこと

【世の中に訴えたいことと自分用の覚え書きとが区別されていないので、ひとまず「つぶやき」としておく。】わたしはノートパソコンを毎日持ち歩いている。職場に持ちこむことは禁止されていないので(職場のネットワークにつなぐことはできないが)勤務中も職…

東アジア共通語として漢文を使う可能性があるか

[1月2日の記事]では、アジア共通語として英語をもとにした半人工言語を使うことを考えた。共通語の候補としてはもう一つの考えがある。漢文である。ただしこれはアジアのうちでも漢字文明圏にしか通用しない。東アジアと東南アジアを分けるとすれば、東アジ…

アジア共通語のウェブサイトを作ろう

アジアの人々が知識を共有する場がほしいと思う。たとえばウェブサイトだ。ところが、アジアの人々が使っている言語は多様だ。どういう言語で述べれば伝わるかという問題がある。アジアの人が集まる国際会議では、通訳がはいる場合もあると思うが、(昔はとも…