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2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

数量の話をするときは単位を確認しましょう

4月29日の記事で述べた隈本さんの講演の最初にあった話。石原慎太郎東京都知事が、4月11日に再選されたときの記者会見で、自動販売機とパチンコは電気のむだづかいであり節電が必要なときには率先して止めるべきだ、という趣旨のことを述べたことはよく知ら…

「想定外」 -- トランスサイエンス

サイエンスメディアセンターという団体があります。http://www.smc-japan.org/ のウェブサイトは、福島原発事故に関連して複数の専門家の見解を紹介している特徴あるサイトです。しかしこの団体の主要な業務はこのウェブサイトではなく、科学に関する情報を…

「つぶやき」記事について

このブログに「つぶやき」という種類の記事をときどき書きます。わたしは、ブログの記事を書くとき、なるべく多くの読者のかたに意味が通じるように用語の説明をしようと思っています。(それでも、だれでもわかるところまで説明することはなかなかできないの…

メソβスケールの科学技術政策

わたしの今年度の職務は、科学技術政策に関するものだが、マクロ(国家規模)でもミクロ(1研究室規模)でもない。その中間で、そのうちではやや細かめのところだ。ミクロスケールの対流どうしがどのような相互関係にあったら、severe stormが発達するか?

水を(あまり)使わないトイレ

たしか4月1日の朝だったと思う。NHKニュースの話題を聞いていてはっとした。津波の被災地では、トイレの衛生を保つのがたいへんで、とくに注意しないと感染症が広まってしまうおそれがあるということだった。上水道が止まっていたり、下水道がこわれていて汚…

電灯線依存症の克服

3月13日の記事で書いたことをもう少し広げて論じてみたい。[「電灯線」は、住宅などに電力を供給する電線をさす。1960年代に子どもだったわたしが習ったときにはこれが標準的表現だったのだ。すでに電気釜をはじめとする家庭電気機器が普及していたから、こ…

物質リサイクルを考える観点(メモ)

前に別のウェブページに書いたことと重なるが、あらためて整理を試みる。 自然界の物質循環を人間が乱す度合いを小さくする。 1. 生態系にとって微量でも有害な物質を、人間管理下のサイクルに閉じこめ、極力自然界に出さない。 2. 生態系にとって少量ならば…

汚染物質あるいは放射能の輸送シミュレーションによる情報提供のむずかしさ(もう一度)

前回(3月26日)の記事で書いたことの実質くりかえしになりますが、日本気象学会理事長の学会員向け声明(前回の記事中にリンクをつけました)をめぐって「気象学者が責任を果たしていない」という批判が聞こえるので、筋道をたてた弁解を試みます。(なお「放射…

ここに示された意見はわたし個人のものであり、所属する組織を代表するものではありません

個人ブログなので言うまでもないことなのですが、あらためて明示することにしました。 ここに示された意見はわたし個人のものであり、所属する組織を代表するものではありません。 ひとつの動機は、4月から勤め先が変わったことです。どこであるか秘密にする…