【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたかを必ずしも明示しません。】
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Twitter でなにかを検索していたとき、谷 謙二 (@ktgis) さんのツイートにであった。谷さんが亡くなったあとだったが、アカウントはのこっていたのだった。
https://x.com/ktgis/status/863740681696665600
谷さんは「今昔マップ」https://ktgis.net/kjmapw/ というウェブサイトをつくっていた。いまも有志によって同じ URL で維持されている。国土地理院やその前身による地形図の新しい版と古い版を場所を対応づけながらいっしょに見ることができるものだった。
【国土地理院の「地理院地図」 https://maps.gsi.go.jp では、空中写真は複数年次のものを見られるのだが、地形図は最新のものだけだ。そこで谷さんは自分で紙の地図をスキャンして位置あわせをして表示システムにとりこんだのだった。それは日本全国をおおってはいないが、主要な都市部をふくんでいる。なお、国土地理院の「地図・空中写真閲覧サービス」https://mapps.gsi.go.jp/ で過去の地形図を見ることができるが、「地理院地図」ほど便利ではない。ただしこのサービスは今後かわるそうだ。】
そして谷さんは埼玉大学で地理学をおしえていた。そこでの授業で「今昔マップ」をつかう最初の事例として浦和駅をとりあげるのはもっともだ。駅のところには ひらがな で駅名が書いてある。そのことは、地形図のうちいちばん古い明治時代末ごろのものでもかわらない。そこで浦和駅を見ると . . .
学生はそこに書いてあった動作をしたにちがいない。
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日本語で、横書きをする場合の文字のならべかたは、西洋の影響を受けるまえは、右からがふつうだった。(ただし、1行が1字の縦書きと見るべき、という考えもある。) 現代では、左からがふつうになった。【こうなった原因としては、西洋の言語の直接の影響よりも、算数で算用数字の左横書きが採用されたことが重要だったと思う。】 例外的に右から書かれているのは、近代化するまえからの伝統を引き継ぐ場合(神社や寺にかかげられた額[がく]など)と、のりものの(進行方向に向いて)右側面に書く文字(すべてではない)だ。別記事 [2007-12-22「む読らか右」] と、[2018-10-07 紙面・画面上で、数値が大きくなる向き、時間が新しくなる向き] に書いた。
今では、のりものの側面を例外として、右から書いてあることはまずない。しかし、わたしは、あそびとして、わざと右から読んでみることがある。
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だから、「うらわ」がどうなるかは、「今昔マップ」に出あうまえから知っていた。埼玉県にはめったに足をふみいれなかったのだが、「南浦和」行きの電車にはたびたびのったからだ。
ひとひねりして、「浦和が丘」という、実際の駅名にはなく、地名としてもたぶんない名まえをつかった、喜劇コントのようなものをおもいついた。
舞台が駅のホームになっている。駅名看板に大きな字のひらがな横書きで駅名が書いてある。舞台の向かって右から子どもが出てきて、1文字ずつ読む。読みおわったところで、読まれたことばのようなことがおこる。 駅名看板の上に大きな顔があって、それが変化するのだ。