macroscope

( はてなダイアリーから移動しました)

地球環境問題を「地球温暖化問題」のわくにはめるべきではない

地球環境問題は地球温暖化問題ばかりではない、と、わたしは前から思っている。しかし、わたしの個人的意見だけではじゅうぶんな力がない。それで1月24日の記事では元ニューヨーク・タイムズの科学記者のAndrew Revkin氏のことばを借りた。

今度は、アメリカのワシントン大学の大気科学の教授John Michael Wallace氏(3月29日の記事で紹介した海氷の論文の共著者でもある)が、地元の新聞シアトル・タイムズ (Seattle Times)に2010年3月26日に発表した論説 "Beyond climate change: Reframing the dialogue over environmental issues" を紹介したい。気候変動にかかわる科学者にも「我田」である気候変動ばかりが大事ではないと思っている人は多いのだが、それを明確に述べているのは貴重だと思う。多くのかたに読んでいただきたいので、日本語訳し、著者と出版もとの了解を得て、「気候変化を越えて: 環境問題についての対話の枠組みを考えなおす」として置いた。