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関東地方の市区町村別のCOVID陽性患者数 (不定期 5) 7都県の週ごとの新規陽性者数

[2022-01-15 関東地方の市区町村別のCOVID陽性患者数 (不定期 2) 全域で増加、人口密度依存性やや弱まる] [2022-01-22 (不定期 3)] [2022-01-29 (不定期 4)] につづくものだが、今回、方針を変えたところがある。

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関東地方のうち、茨城、栃木、群馬、千葉、埼玉県は、市町村別の直近1週間にあたらしく確認された新型コロナウイルス陽性患者数 (またはその人口あたりの数) を発表している。ただし群馬県は市町村別よりもおおまかな保健所管轄区域別である。また、埼玉県は県からの発表が階級別にぬりわけた地図の形である。

これまでにつくった図を、つぎのウェブページに、一覧表の形でまとめた。その図を発表したブログ記事があるばあいは、そこへのリンクをいれている。

今回の結果も上記のページの表への追加の形でしめす。今後、今回を出発点とした別のページをつくるかもしれない。

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2022年2月4日 (金) までの1週間の新規陽性者数を作図するにあたって、方針を変えた。

埼玉県がウェブサイトに発表している地図画像では、市町村別の人口あたり新規陽性者数の階級わけのうちで数値が最大の階級が「200人/十万人 以上」で、数値が 200 の何倍くらい大きいかがわからない。

他方、埼玉県は、市町村別の当初 (おそらく2020年2月ごろ) からの累積の陽性者数の表を、文字を画像にした形だが、ウェブサイトに発表するようになった。毎日更新されているようだが、わたしは毎週金曜日の表をダウンロードしている。その1週間まえの値との差を、新規陽性者数の推定値としてつかうことにした。この方法には、過去の陽性者の記録を改訂したことによる統計の変更が誤差としてはいってくる。しかし、分布地図の階級から読みとるよりはよいと判断した。

累積人数の1週間まえとの差によるならば、東京都と神奈川県についてもデータはある。(ただし、この2都県では、金曜日までに判明した陽性者の市町村ごとの人数が発表されるのは土曜日の夕方である。) そこで、今回から、関東7都県の全市町村 (ただし、地図のつごう上、伊豆諸島・小笠原諸島をのぞく) の分布図をつくることにした。(ただし、過去にさかのぼってつくりなおす予定はない。)

1週間の新規陽性者数の人口あたりの数の分布図を、上記ウェブページの一覧表のうち 2022-02-04の行の左端の列にしめす。(ブラウザ上で図をクリックすると拡大された図が表示される。)

800 人/十万人をこえているところは、東京都23区の大部分 (ここで下の階級にはいっている区も 700人/十万人 以上である)、埼玉県 三芳町 (となりの富士見市も 700人/十万人以上)、神奈川県 川崎市、相模原市 である。大まかにみて、人口密度が高いところほど値が大きい傾向がある。

1週間の新規陽性者数の人口あたりの数 (人/十万人)を、人口密度 (人/平方キロメートル) の平方根でわった値の分布図を 2022-02-04 の行の右から2ばんめの列にしめす。人口密度の高いところほど値がやや小さい傾向がある。

1週間の新規陽性者数の人口あたりの数を、人口密度の 3乗根 (立方根ともいう) でわった値の分布図を 2022-02-04 の行の右端の列にしめす。ほとんどの市区町村で、値が 10 と 100 のあいだにおさまっている。例外的に値が 100 をこえるところが 神奈川県 清川村、10未満のところは 茨城県 北茨城市と 神奈川県 二宮町 だが、必然的な原因は想定しがたく、偶然的現象だと思う。

人口密度との関係についての議論は、[2022-01-15 (不定期 2)]の記事、および [2022-01-15 自治体ごと・行政区画ごとの数量を 見ること・地図上に表示することについて]の記事もみてほしい。