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新型コロナウイルス陽性患者数と人口密度 (2) 散布図

【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたか、かならずしもしめしません。】

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[2020-08-06 新型コロナウイルス陽性患者数と人口密度]の記事の第4節で 、市区町村別の、人口あたりの新型コロナウイルスの陽性患者(累積)数を、人口密度でわった値の図を示した。この比は、人口密度がある程度以上に高いところでは、おおまかに一定であるようだった。

この特徴をもうすこしよく見るため、東京・埼玉・千葉の3都道府県の各市区町村について、まえの記事と同じ7月31日までの陽性患者数と、3月1日現在の人口とから計算した、人口あたりの陽性患者数と、人口密度との、散布図をつくってみた。【蛇足ながら、「散布図」(英語では scatterplot )はデータの図示の方法のなまえであって、ウイルスの散布とは関係ない。】 MANDARA 10で作図する準備として表計算ソフトウェア(LibreOffice Calc)でつくっていたワークシートを編集し、csvで書きだして、Rで作図した。

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東京都・埼玉県・千葉県をあわせた散布図をしめす。両対数目盛りである。記号は、「×」が東京都23区、「〇」が東京都多摩、「△」が埼玉県、「+」が千葉県。
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人口密度が 1000 人/km2 より小さいところでは、2020-08-06の記事でものべたように、人口あたりの陽性患者数が大小さまざまにばらつく。人口密度が1000 人/km2 より大きいところでは、人口あたりの陽性患者数と人口密度とのあいだに正の相関があるといえそうだ。

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都道府県別に分けてみる。
まず東京都。「×」が23区、「〇」が多摩。
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埼玉県。
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千葉県。
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3都道府県をあわせた表示では相関があるように見えた範囲で見ても、千葉県については、相関をみとめにくい。東京都と埼玉県はそれぞれ正の相関があるといえそうだが、直線をあてはめたときの傾き (縦軸変数が横軸変数の何乗に比例するか) はだいぶちがう。

陽性患者数と人口密度とは、関係があるとはいっても、この程度におおまかな関係なのだろうと思う。わたしとしては、このさきをつきつめるつもりはない。