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機構変動

自分が書いた文章を読みかえしていたら、書いたつもりのない「機構変動」という文字列があった。

「気候変動」と書くつもりで、ローマ字入力漢字変換の結果を見ないでいたので、「きこう」に対する第1候補が「機構」になっているのに気づかなかったのだろう。

しかし言われてみれば「機構変動」はこのあたりに存在する。これこそ、このごろ職場が落ち着かなくなっている原因ではないか?

「機構」には「機械のしくみ」のような意味もあるが、2000年以後の日本では、独立行政法人や半官半民の法人(あるいは法人の連合組織)の名まえとして「なになに機構」という形が使われているのがいちばん多い使いみちだと思う。少なくともわたしにとってはそうだ。英語で言えばorganizationだろう(必ずしもその法人の英語名にこの単語が使われているわけではないが)。

わたしは2004年から「機構」の中にいる。その中で、組織の再編成を経験した。組織の名まえが変わるだけでもいろいろな書類を書きかえなければならないし、仕事をするのにだれの了解を得る必要があるかなどの流れが変わる。一部の人は新しい組織でまとまりがよいように引っ越しをさせられた。現場の仕事内容に組織を合わせるような再編成ならば歓迎なのだが、変えること自体が目的としか思えない再編成は、現場としては迷惑なだけだ。

さらに、「機構」がほかの組織と合併することが政府からの指令で決まったり、たなあげになったりした。最近は、また、今度はもっと多くの組織と合併せよという指令が政府から出ている。

どうも、このごろの「機構」では、常に、最近の「機構変動」に適応するか、次の「機構変動」に備えているかの業務があって、仕事の時間の大きな割合を使ってしまっているような気がする。「機構変動」が激しすぎるのだ。機構変動の軽減が必要だ!

ただし、わたしは「気候変動」ということばを使わないわけにはいかず[別記事参照]、しかも、聞いて区別できないことばを使うのは嫌いなので、「機構変動の軽減が必要だ」という表現を本気で使うつもりはない。ただし主張の内容は本気だ。