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持続可能な社会に向けた環境・エネルギー科学技術の課題

勤務先のウェブサイトにわたしが職務の一端として書いた文章がのりました。

「持続可能な社会に向けた環境・エネルギー科学技術の課題」
http://scienceportal.jp/reports/strategy/1207.html
http://scienceportal.jst.go.jp/reports/launchout/20120720_01.html

(この個人ブログで勤務先のことを明示することは避けてきたので、今回も迷いはあるのですが、勤務先で書く機会がなければここに書いていたにちがいない内容であり、別の記事のふりをして同じ内容を書くのもためらわれるので、リンクを示す形にします。)

最後に「核融合、宇宙太陽光利用など」に関して「将来も安全性・環境影響を考慮に入れた意味で実用技術になるかどうか不確かであり、エネルギー将来計画であてにするわけにはいかない」とことわったうえで、「巨大事業にならない範囲で基礎研究を継続的に推進するのが望ましいと思う」と書きました。ここはもう少し論評するべきか、だいぶ迷ったのですが、簡単な表現にとどめてしまいました。このうち核融合に関して、わたしが基礎研究としてやるべきだと思っているのは、超高温プラズマを短時間実現する巨大設備をつくることではなくて、核物理の基礎に立ち返って特定の核種だけを生成するような核反応の可能性をさぐることです。また、海底のメタンハイドレートからメタン(天然ガス)を取り出す技術も、今のところこの部類に属すると考えておりますが、核融合に比べれば実用からの距離が近く、その違いを説明すると長くなるので、明示を避けました。

(「勤務先」についての補足。わたしの部署は「SciencePortal」の発信担当ではありません。)

【[2019-02-25 追記] このページにアクセスがあったので、リンク先の記事を確認した。リンク先の記事の最後に、地球環境研究の国際共同事業のウェブサイトへのリンクをあげておいたのだが、リンク切れがあった。2019-02-25現在の状況はつぎのとおり。

  • IGBP (地球圏・生物圏国際協同研究計画): 事業は終わったがウェブサイト http://www.igbp.net/ はアーカイブとして残っている。
  • IHDP (地球環境変化の人間的側面国際研究計画): 事業は終わったがウェブサイト http://www.ihdp.unu.edu/ はアーカイブとして残っている。
  • DIVERSITAS (生物多様性科学国際協同計画): 事業が終わり、ウェブサイトのドメイン diversitas-international.org がなくなってしまった。Future Earth ウェブサイト(下記)から DIVERSITAS への参照もリンク切れになっている。ただし DIVERSITAS 傘下にあったプロジェクトの情報は Future Earth のサイトに移動されて継続しているものもある。
  • WCRP (世界気候研究計画): 事業もウェブサイトhttp://www.wcrp-climate.org/ も継続している。
  • ESSP (地球システム科学パートナーシップ): 事業が終わり、ウェブサイト https://www.essp.org/ は変な状態になっている。ホームページには Education System Science Project というロゴがある。しかし、その下のメニューからたどれるページの内容はかつての Earth System Science Partnership の情報らしい。
  • Future Earth: ウェブサイト http://www.futureearth.org/ ができた。他方、記事からリンクされていた ICSUサイトのページはなくなった。】