macroscope

( はてなダイアリーから移動しました)

キルサンサ (吉祥寺)

【これはまったく個人的なおぼえがきです。専門的知識の提供でもなく、市民のひとりとして意見をのべる記事でもありません。】

1980年代に、韓国に1週間ぐらい滞在して、日本の東京近郊に帰ってきた。

そして「吉祥寺」という漢字列を見た。韓国滞在中の習慣で、漢字の韓国語音をさぐった。「吉」が「キル」であることは、行くまえから、人名の例で知っていた。「寺」が「サ」であることは、滞在中に知った。「祥」が「サン」か「シャン」か「ジャン」かはわからなかった。あてずっぽうで「サン」としてみた。あとで辞書をひいて、それでよいことがわかった。

【いまでは、ソウルにキルサンサ (吉祥寺) という仏教のお寺があって観光名所にもなっている。しかし、それは 1997 年にできたものだ。1980年代には、それがなかっただけでなく、しろうとのわたしが観光案内で見たかぎりでは、そういう地名もお寺もみあたらなかった。】

「キルサンサ、キルサンサ」と、くりかえしとなえているうちに、一定の ふし がともなうようになった。

それが3拍子だったのは、Kil-sang-sa が 3音節であることを意識したせいもあるし、韓国・朝鮮の民族音楽には (日本のばあいとちがって) (西洋音楽の用語でいう) 3拍子のものが多いことを知っていたせいもあるかもしれない。(日本の学校教育や放送で知ってふしをおぼえていた民謡「アリラン」と「トラジ」はいずれも3拍子だった。) しかし、韓国訪問中にきいた音楽は印象にのこっていない。

そして、わたしにつきまとってしまったメロディーは、韓国ふうではなく、西洋ふうだった。楽譜にしてみると、つぎのようになる。1行めの4小節は前奏で、2行目から「Kil-sang-sa」がくりかえされる。
f:id:masudako:20211016182028p:plain
Lilypond の入力ファイルを [kilsangsa.ly] としてウェブサイトに置く。(置き場所は暫定的なもの。)