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新型コロナウイルス患者の東京・埼玉・千葉・神奈川の市区町村別分布を見る (4月10日まで)

【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたか、かならずしもしめしません。】

[2020-04-14の記事]に、4月13日までの患者数を同様な形でしめしました。】

【[お知らせ (2021-05-03)] この記事をふくむ、このシリーズ(1)~(15)の記事にあった図 (地図) は、個人ウェブサイトの[南関東4都県の新型コロナウイルス累積陽性患者数の市区町村別分布] のページにまとめました。このブログ記事に対応する図は、一覧表形式にしたうちの「2020-04-10」の行にあります。このブログ記事には図のあったところに、日付と「図1」「図2」「図3」「図4」「図5」という文字を置きました。】

これまで、東京都が発表した東京都の市区町村ごとの新型コロナウイルス陽性患者数を、人口あたり、および「昼間人口」あたりで地図上に表示してきた。[(1) 2020-04-04の記事][(2) 2020-04-07の記事][(3) 2020-04-10の記事]

2020年4月11日に、Twitterで、竹内正浩さん @takeuchmasahiro が千葉県の市町村別の患者数を地図表示した図で示された。データは千葉日報(新聞社)が集計したものだった。また、たぬきちさん @tnkicom のツイートで、埼玉県のデータがあることがわかった。そこで、4月10日までに都道府県がつかんだ陽性患者数をあわせて、人口あたりの値として作図してみることにした。【[2020-04-12] 神奈川県を追加した。】

陽性患者数のデータ源はつぎのとおり。

  • 東京都: 東京都新型コロナウイルス感染症対策本部報 https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1007261/index.html の 第188報 (2020-04-11) の「別紙」のPDFファイル。
  • 埼玉県: 埼玉県オープンデータポータルサイトの「【埼玉県】新型コロナウイルス感染症の発生状況」 https://opendata.pref.saitama.lg.jp/data/dataset/covid19-jokyo の「(2020/04/10 21:00)」のCSVファイル。ただしこれは患者個人別なので、わたしが市町村別に集計した。(これはいそいでやったので、みなおしが必要。)
  • 千葉県: 千葉日報の「図で見る県内コロナ感染状況」https://www.chibanippo.co.jp/news/national/682778 (2020年4月10日 21:18) のページに2020-04-11 17:41 に存在した「2枚め」の画像ファイル 04010.jpg にしめされた表。(このファイルは同日 23:25 現在、アクセスできず、23:48 現在、4月11日までのデータの表にさしかえられていた。)
  • 神奈川県: 新型コロナウイルス感染症対策 陽性患者数及び陽性患者の属性データ http://www.pref.kanagawa.jp/docs/t3u/dst/s0060925.html の「陽性患者数と陽性患者の属性」のリンクさきにある patient.csv (2020-04-12 17時にダウンロードしたもので、内容の日付は 2020-04-10まで。) [2020-04-12 追加]

人口は、各都道府県の、2015年国勢調査のあとの変化を住民基本台帳によって推計した、2020年3月1日現在の値 (各都道府県のサイトから)である。

神奈川県のデータは、患者別で、居住地の情報が市町村でなく保健所の管轄区域までになっている。ここでは、管轄区域内の市町村をひとまとめにして人口あたりの患者数を計算し、地図上の管轄区域内の市町村をその同じ値でぬる形で表現した。ただし地図には保健所管轄区域を明示しないまま市町村境界が表示してある。管轄区域の情報は厚生労働省の「保健所管轄区域案内 神奈川県」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/hokenjo/h_14.html によった。ただし、寒川町は茅ヶ崎市保健所の管轄区域とみなした。[この段落、2020-04-12 さしかえ]

結果は次のようになった。

[2020-04-10 図3]

千葉県東庄町の 10万人あたり 535人は、あきらかに異常値である。(これはまちがいという意味ではなく、異常なことがおきたという意味)。そのとなりの千葉県香取市の31.7人と、埼玉県 ときがわ町の28.2人も、異常値といえると思う。人口がすくないところで患者が集団発生すると、人口あたりの値は、地理的分布としては説明しがたいものになるのだ。とくに香取市は面積がひろいので、ぬりわけという表現方法だと、実際の患者分布にとっての重みよりも大きな印象をあたえてしまう。東京都の最大は港区の54.9人、ついで新宿区 38.1人、渋谷区 27.2人である。このあたりは東京の都市構造のうちで人が遠くから集まるところだからだといえそうだ。