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関東地方の市区町村別のCOVID陽性患者数 (新2) 2021年5月21日までの累積人数

【まだ書きかえます。どこをいつ書きかえたか、かならずしも しめしません。】

新型コロナウイルス陽性患者数のうち、関東地方の市区町村別 (群馬県は保健所管轄区域別) の累積人数を、2020年10月20日から2週間から4週間おきの金曜日について、つぎのウェブサイトにしめしてきました。

2021年5月25日に、2021年5月21日(金)までの値を追加しました。(東京都の数値が、通例では土曜の深夜にウェブサイトに出て、7都県のデータがそろうのですが、今回は月曜の昼でした。)

データ源は、前回の [(新1) 2021-04-28の記事]と、日付にともなう変更があるほかは、ほぼ同じです。ただし、埼玉県については、「埼玉県 新型コロナウイルス感染症対策サイト(非公式)」 https://saitama.stopcovid19.jp/ の「陽性患者数(市町村別)」 をつかいました。

累積値なので、数値はしだいにふえていきますが、分布の特徴は前回とあまりかわりません。もし、感染のひろがりかたに大きな変化があるとすれば、累積値の分布はあまり有用でないかもしれません。

ともかく、図を見て気づいたことをいくつか書いておきます。

  • 面積あたりの陽性患者数 (図2) は、人口密度の空間的不均一をさらにつよめたような分布をしています。また、今回の図には、東京を中心とする構造にくわえて、JR高崎線と、それほど明確ではありませんが、東北線 (宇都宮線)、常磐線にそってのびる構造があるように見えます。ただし鉄道が重要と主張するわけではなく、道路交通によるものかもしれません。
  • 人口あたりの陽性患者数 (図3)で、1200人/十万人 をこえているところは、東京都の区部、しかも商業などの集積しているところにかぎられていますが、300人/十万人をこえるところは、東京からの距離にあまり関係なくひろがるようになりました。
  • 人口あたりの陽性患者数と人口密度の散布図 (図4) では、人口密度 100人/km2 以上の大部分の市区町村が、だいたい 約 0.5 の傾きの直線にのっていて、少数のものがはずれ値となっているように見えます。3月ごろまでは東京23区は線から上にはずれているような印象をもちましたが、今回は、新宿区 (2453 人/十万人)、港区 (1961)、渋谷区 (1893) と 千代田区 (1221) だけが上にはずれていて、 ほかは直線の延長にのっているような印象をもちました。ただし客観的評価はできていません。
  • 人口あたりの陽性患者数を人口密度の平方根でわったもの (図5) では、人口密度の低い山間部をのぞいて、ほとんどの市区町村が、図の数値で 3 から 30 の範囲にはいっています。

「人口あたりの陽性患者数は、おおまかに、人口密度の平方根に比例する」といえそうです。それは「人と人との平均距離に反比例する」もいいかえられるでしょう。