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新型コロナウイルス患者の東京都の市区町村別分布を見る (4) 11月20日までの累積人数と入院・療養中の人数

【[お知らせ (2021-04-06)] この記事にあった図 (地図) は、他の時点の同様な図といっしょに、個人ウェブサイトの[新型コロナウイルス患者の東京都 (区部・多摩) の市区町村別分布を見る: 入院・療養中の人数の概算値] のページにまとめました。一覧表形式にしたうちの「2020-11-20」の行を見てください。このブログ記事には図のあったところに「図1」「図2」という文字を置きました。】

このブログでこれまでに地図表示してみた市区町村別の新型コロナウイルス患者数は、それぞれの都道府県が把握した 2020年2月ごろからの累積人数である。それには、すでに回復した人も死亡した人もふくまれている。期間が長くなってくると、現在の感染リスクを知るための手がかりとしてのねうちはうすれてくる。

東京都は毎日、その日までに把握した東京都全体の患者数と、前日までに把握した市区町村別の患者数を発表している。ただし日々の数には曜日によるかたよりがあるので、わたしは金曜日までの患者数を見ることにしている。

東京都の「東京都防災ホームページ」の下の「 トップページ > 東京都の取組・対応 > 災害の情報・対応状況 > 東京都新型コロナウイルス感染症対策本部報」のうちのリンクをたどると2020年11月21日(土)に発表された「(第1056報)新型コロナウイルスに関連した患者の発生について」がある。その「別紙」のPDFファイルの中に、「区市町村別患者数 (都内発生分) (11月20日時点の累計値)」の表がある。その表には、「累計値」とともに、かっこ書きで、「感染者のうち、既に退院(療養期間経過を含む)及び死亡された方の累計数」(以下、「退院+死亡数」としておく) もしめされている。「累計値」から「退院+死亡数」をひいた人数が、厳密ではないが概算としては、「入院・療養中」の人数にあたる。

これと、2015年国勢調査をもとにした 2020年9月1日現在の東京都推計の人口から、人口あたりの患者数を計算した。そして、谷 謙二さんによるGISソフトウェア「MANDARA 10」で作図してみた。数値の階級わけと色づかいについてのくふうの余地がまだまだあると思うが、ひとまず、できた図をしめす。

市町村の人口のすくないところ(西の端の奥多摩町・檜原村など)については、人口あたりの数値はあばれるので、図の色は意味がないと思ったほうがよい。それを別にすると、累積人数も、「入院・療養中」の人数も、人口あたりにして、大きくみれば、23区で多く、多摩地域で相対的に少ない。(23区のうちでは、累積人数では新宿区、「入院・療養中」の人数では中央区がいちばん多い。) それ以上くわしい地理的分布の特徴に、因果関係につながるような意味があるかどうか、わたしにはまだ検討できていない。

人口あたりの陽性患者数(11月20日までの累計値)
[図1]

人口あたりの陽性患者数(11月20日の入院・療養中の人数の概算値)
[図2]

都道府県の境に関係なく地理的分布を見たいのだが、都道府県ごとに患者数の発表のしかたがちがい、他の県について同様な情報をどのようにしたら得られるか、わたしはつかんでいない。