macroscope

( はてなダイアリーから移動しました)

エネルギーのたくわん

エネルギーをあとで使えるようにたくわえておくことはとても重要だ。その能力をもった人工物を開発することは、今の社会にとって重要な課題だ。

エネルギーをたくわえる物体をさすことばとして、たとえば「蓄電池」があるが、これは電気をたくわえるものに限られるだろう。(詳しく言うと、電気をそのままたくわえるものはコンデンサあるいはキャパシタであって、蓄電池は電気を化学エネルギーに変えてたくわえるものだが。)

もう少し広い意味で「エネルギーをたくわえる物体」をさすことばがほしいのだが、「エネルギー貯蔵物体」ではちょっと長いし、親しみが感じられにくい。「エネルギー媒体」では空間に広く広がっているような感じがする。ひとまず次の記事では「エネルギー担体」としてみる。

俗な表現としては「エネルギーのかんづめ」というのがあるが、使い古されているような気がする。そのまわりで、たとえをいろいろ考えてみた。「エネルギーの漬け物」というのはどうか、と思ったついでに、「エネルギーのたくわん」という表現に思いあたった。

「たくわん」は、沢庵和尚という人にちなむとすれば「たくあん」が正しいことになるが、もっと古くからあることばで語源は「たくわえ」だろうという話もある。「たくわえ」から「たくわん」になるのは規則的な派生ではなく、なまりにちがいないが、関係ありそうだという感じはする。

そこで、エネルギー貯蔵物体のうち、漬けこんでおいてあとで取り出して使うというイメージに合ったものを「エネルギーのたくわん」と呼ぼうと思うのだが、いかがだろうか。