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2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

天下分け目

西暦1600年。関が原の戦いは、天下分け目の戦いとなった。つまり、10年前にやっと統一された日本が、今度は東西のふたつに分かれてしまったのだ。小早川勢が予定どおり西軍につけば西軍、東軍に寝返れば東軍が有利だと見積もられていたのだが、彼らは結局戦…

アイウエオ、カキクケコ

唐の元和元年(日本の延暦25年)、明州(のちの寧波)の港町で、空海は迷っていた。前の年に日本に帰る遣唐使を見送って、空海は唐に残った。ところが遣唐使の船のひとつが難破して乗員が唐に遅れて来たので、彼らのための帰国船がしたてられていた。空海に、20…

東海地方(Donghai Difang)にて

205X年。ここは「大東亜共栄圏」である。ただしニホンゴ読みのダイトーアキョーエーケンは共栄圏公民権停止になりかねない政治的禁句だ。大東亜語言でダードンヤーゴンロンチュアンか、英語でthe Greater East Asian Commonwealthと言わなければならない。大…

日本学術会議の情報学シンポジウム(2015-03-09)、Steve Fuller氏の未来論ほか

- 1 -2015年3月9日、日本学術会議の講堂で「情報学シンポジウム」があった。これは学術会議第3部の情報学委員会が主催するもので、この形になって第8回だそうだ。(それよりも前から学術会議の情報学シンポジウムというものはあったのだが、それは発表を公募…

国立・公立研究機関は「技術営業」に力をいれる必要があるだろう

公的研究機関でも、技術開発をしていて、その技術が商品化できる場合には、そうすることが求められることが多い。ただし公的研究機関自身は商業活動ができないから、民間企業に技術移転することになる。その代償をもらうのか、もらう場合は担当した機関、働…

『数値と客観性』(Porter: "Trust in Numbers")をめぐって

Porter (1995/2013)の『数値と客観性』(原題 Trust in Numbers)の読書会に参加した。そこでわたしが発言したことについてのメモをここに出しておきたい。(読書会全体の論点の紹介ではない。この本と直接関係ない論点もある。)(読書会は2か所を通信でつないで…