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2012-09-30から1日間の記事一覧

持続可能性を考えた産業社会の見なおし (3) 情報・通信

今の情報処理先進国では、莫大な情報が通信され処理されている。そのうちには確かに人々の生活に役立っているものもあると思う。しかしその情報処理のために電力や半導体をはじめとして多くの資源を消費している。情報量あたりで必要な資源量が少なくなるよ…

持続可能性を考えた産業社会の見なおし (2) 鉄とセメント

現代の建造物には鉄筋コンクリートを使ったものが多い。世界のうちでも日本はとくに建物が地震と火事に耐えることを建築基準にしてきたので多いのだと思うのだが、密度の高い市街地の住宅や、公共の建物で新築されるものも、また鉄道・道路の高架などの社会…

持続可能性を考えた産業社会の見なおし (1) 序論

近ごろ、日本の政策、とくにエネルギー政策に関する議論は、たがいにあいいれない主張の間で分裂しているように見える。実際は複雑だがあえて単純化すると、二つのグループの人々がお互いに相手の主張を「非現実的だ」と言っているようだ。もちろんその意味…

113番元素の名まえに関するいろいろな考え

理研(理化学研究所)の研究者によって113番元素が合成されたという論文が出された。113番元素の合成の報告は外国からもあるので、世界の科学者の合意として理研の仕事が113番元素の発見と認められるかどうかは確定していない。したがっていわば「とらぬタヌキ…

ニッポニウム -- まちがっていたが、まっとうな科学

113番元素が話題になっている。この件は別に書きたいと思うが、これがニッポニウムと呼ばれることはないだろう。ニッポニウムということばは科学の歴史、しかも思い出す価値のある歴史の一部となっているからだ。小川正孝(1865-1930)は1908年に43番元素を発…